ゾンビ映画「 28日後 」は、レイジウイルスによるゾンビハザード爆発感染が見どころ

ゾンビ映画「 28日後 」は、レイジウイルスによるゾンビハザード爆発感染が見どころ

このゾンビ映画「 28日後 」の舞台として登場するのは、2002年現在のイギリスの首都ロンドンです。映画の所々に、ロンドンの世界的な名所として知られる遺跡や建物などが登場するほか、ロンドン特有の石畳の街なみも登場し、それらの背景がまた、この映画が現代をターゲットに描かれていると言う事を、見る側に如実に 伝えるきっかけともなっています。

この「 28日後 」は、いわゆるゾンビ映画の一つとしてジャンル分けしていますが、正確には、登場するゾンビは死人では無く、レイジウイルスの感染によって突然凶暴化し、自我を持たない存在となった「感染者」たちとして描かれています。

ですから、一度死亡してから再度復活するいままでの「ソンビ」という定義ではなく、レイジウイルスを媒介する水や食べ物、或いは既に感染している人の血液などへの接触によって、生きな がらにして凶暴な感染者へと変貌してしまいます。

一度感染してしまうと、治療は絶望的で、ウィルスに感染後はすぐに変異が始まります。感染者の周りにいる者は、感染者の変貌を見守るしかありません。ただただ絶望を感じながら、ゾンビ化してしまった感染者達から逃げ惑うか、もしくは彼らを「殺害」する事でしか、非感染者が引き残る道はありません。

レイジウイルスの感染者は「ゾンビ」と同じなのですが、死者ではく生者であることが、従来のソンビ映画とは大きく異なる点であり、ポイントとなるところです。生きた人間を「殺す」事でしか、レイジウイルス感染者から逃れる方法がないのですから。

大都市を中心とした都心部を舞台に、生存者が自らの安全と生命をかけて懸命に生き抜く姿を描いたサバイバルホラーでありながらも、豊かとなった現代でさえ、一種類のウィルスで人間自体が絶滅の危機に瀕してしまうと言うゾンビ・ウィルスパニック映画として、世界的に爆発的な人気を集めました。

28日後 のストーリー

イギリス国内にある医療研究所。そこに実験動物として閉じ込められていた動物を解放すべく動物愛護家たちが急襲したのが、事の始まり。常駐スタッフ の警告もむなしく、すでに動物たちはある感染症ウィルスに感染しており、凶暴化していたのです。

凶暴化した動物を助けようとした愛護家たちに対し、解放さ れた動物は一気に襲いかかり、これがきかっけとなってパンデミックへと繋がる、というところから物語は始まります。

 

この感染症は、一度感染するとウィルスが生物の脳に侵入し、精神を司っている神経組織を破壊することで凶暴化し、理性を失わせるというものでした。 この映画の主人公はジムという青年。怪我か病気か何らかの理由で病院で治療を受け眠っていた彼は、どうやらそのおかげでウィルスによるパンデミックを逃れ ることができた様子。パンデミックによって人一人いない街となった首都ロンドンをさまよう中で、既に感染者となった集団に襲われながらも、辛くも最初の生 存者であるセリーナに助けられます。

その後、唯一の生存者となったセリーナと共に街をさまよう中で、生存シグナルを発していたマンションの中に閉じこもるフランクとハンナ父娘と出会い ます。実は、この旅の間中、ラジオからは常に「街の北方で軍が救護施設を作っている」という情報が難度も流れていました。この情報を最後のよりどころに、 車に全ての荷物を詰め込んで旅立つ4人。ですが、その旅路は決して楽な物では無く、その中で唯一頼れる存在だったフランクが感染してしまい、突如として現 れた軍部隊の兵士に射殺されます。

彼らは英軍の封鎖部隊で、国道沿いの拠点を放棄して近くの屋敷でバリケードを構築して防御体制を固めていると聞かされます。軍部隊の保護を求めて彼らに追随する3人。訪れた大きな屋敷では、英軍封鎖部隊の指揮官であるウェスト少佐が彼らを歓迎し迎え入れる。現在の英国の置かれた状況、そして既に司令 部とも連絡が途絶し、国家が崩壊したである事実を告げられる事になる。

屋敷にて保護を受ける事になった3人だが、ウェスト少佐を含めた部隊の兵士からは、女性であるセリーナとハンナに対し下卑た笑いと視線が向けらている事に一抹の不安を覚えます。

ウェスト少佐が主催する晩餐会を受けた後、女性達と引き離されるジムは、彼らがなぜ自分たちを助けたかの真相を、ウェスト少佐から直接聞かされて知りる事になります。彼らはこの絶望的な終末からの解決方法として、子供を産むことができる女性を必要とていました。

男性であるジムは、彼らの計画に必要ないため殺害されるはずでしたが、真実を知ったジムは覚醒し、暴力に支配されて次々と兵士達を追い詰め、あるも のは殺します。最後には感染者達を屋敷に招き入れ、指揮官のウェスト少佐を殺害した後に、セリーナとハンナと共に無事に屋敷を脱出します。

静かな山間のペンションで生活を送る彼ら。耳を澄ませると、どこかから飛行機の飛ぶ音が聞こえます。この音に気づいた彼らは、広大な草原の上でSOSをかたどった文字を作り、これを偵察中の飛行部隊が発見し、無事、救出されるという形でハッピーエンドとなります。

28日後 のみどころ

この映画の見所は、冒頭から最後まで様々な場面に鏤められており、非常に飽きの来ない形で最後まで楽しむ事ができるという点が特徴です。

例えば、パンデミックの原因となったのが、医療実験施設に幽閉されているモルモットである動物たち。かれらを助けようとした動物愛護家が、逆に彼ら に襲われ今回のパンデミックの原因を作ってしまうと言う皮肉さが、ある意味ではこの映画最大の見所ではないでしょうか。

また、通常のゾンビ映画とは違い、 感染者はあくまでも生存している人間が理性を失っている状態であることから、ゾンビではできないとされてきた走ったり物を目で見て探したり等の探索能力が 非常に優れている点も特徴です。

ですから、一度感染者に見つかってしまうと、物陰に隠れた上で彼らの視界から消え、その上で物音を一切立てずに過ごさなくてはいけないという点が、この映画にスリリングな迫力を与えてくれています。

また、作中に登場する数少ない生存者たちにも様々な魅力があります。例えば、非常に暴力的ながらも所々で見せる女らしさに包まれた、ヒロイン役であ るセリーナをはじめ、父親と共に生活するか弱く繊細なハンナが、父親の死を間近で見ることによって徐々に自我が崩壊していくという怖さも見どころです。

また市民を救助はずだった英軍兵士達が、実はパンデミックによる終末を予感し、ただただ子孫を残すためだけに女達を求めているという狂気的で過激な設定も、28日後の世界観によりリアリティを与える要素へと繋がり、見どころの一つといえます。

生存者達もレイジウイルスに感染している?

このゾンビ映画「 28日後 」に登場する英国本土の理性を失ってゾンビ化した感染者達、そして、そこで生存者となるジムを始めセリーナーやハンナ、英軍の兵士、登場人物の全員がレイジウイルスに感染しているのでは?私はこのゾンビ映画「 28日後 」を見るたびに、それを強く感じます。

ジムが兵士達を次々と殺害していくシーンでは、そう感じさせるシーンがいくつもありましたが、怒りに自我を忘れて殺戮に邁進する姿は、レイジウイルス感染者と同じように表現されています。

非常事態に狂気に支配され、生存の為に人が人を殺める。この「人を殺す事」を表現する為に、「 28日後 」のレイジウイルスは、ゾンビという死人ではなく、「感染者」としての生者をモチーフに選んだのではないか?と考えています。

そしてここにこそ、「 28日後 」の監督であるダニー・ボイルの、現代社会の非寛容さに対する痛烈なアンチテーゼを問いかけているのではないだろうか。

タイトル 28日後
オリジナルタイトル:28 Days Later
監  督 ダニー・ボイル
出  演 キリアン・マーフィ クリストファー・エクルストン
製作・配給会社 20世紀フォックス
公式サイト http://movies.foxjapan.com/28dayslater/main.html
公 開 日 2003年8月23日
上映時間 114分
著作権情報 すべての映像及び画像の著作権はすべて著作者に帰属します。

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