戦争映画

一瞬にして自分を消し去る爆弾との格闘を描く「 ハート・ロッカー 」は、自信を持っておすすめできる戦争映画

戦争映画「 ハート・ロッカー 」は2004年、イラク戦争中のダクダットで、アメリカ軍爆発物処理班・ブラボー中隊に、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹が着任するところから、物語は スタートします。

撮影はクエートおよびヨルダンで行われてており、実際のイラク付近を撮影現場に選んでいることもあり、中東の荒廃した街並みを舞台に、 戦闘が行われていることが、よく伝わってくる映像に仕上がっています。

使用しているカメラも映画撮影などで用いられることの多い35mmカメラではなく、 アマチュアカメラマンが使用することもある16mmカメラを用いています。このカメラを用いて撮影していることで映像に適度な手ぶれが加わっており、戦場 で戦闘や爆発処理に臨む主人公たちと同じ立ち位置映画を見ている、リアルな臨場感を感じることができる映画に仕上がっています。

爆発物処理班を主人公に描いた映画ということで、爆弾処理が当然主な任務になります。ですが、それ以外にもバレット社製スナイパーライフル M82A1を用いての銃撃戦や狙撃戦も描かれています。爆発物処理や戦闘では上記の臨場感のある画面から、戦場に立つ兵士たちの緊張感と、爆発物処理班の リーダーであるウィリアム・ジェームズ二等軍曹の異常とも言える行動に、異様なリアル感を与えることに成功しています。

この戦争映画では英語全般を通して その戦場のリアルな非現実感と、そこに投入される「我々とはなに一つ変わらない人間」である兵士たちが、極限の中で味あう苦しみや悲しみ・時には笑顔を見 る、狂気の中でも正常であろうとする人間性を映し出した作品 です。

ハート・ロッカー のあらすじ

アメリカ軍爆発物処理班・ブラボー中隊に、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹が着任しますが、彼は着任早々防護服を脱いで爆発処理へ向かうなど、勇敢ではな く無謀としかとれない行動をとり、爆発物処理班の隊員たちとの溝を深めていってしまいます。

サンボーン軍曹とエルドリッジ技術兵はジェームズ二等軍曹の目 となり鼻となり、彼の爆発物処理をサポートするのが任務ですが、ジェームズ二等軍曹の行動は無謀としかとれず、彼個人ではなく爆発物処理班全体を危険にさ らす行為にしか映らないため、サンボーン軍曹とジェームズ二等兵は任務の度に衝突を繰り返していきます。

そんな彼らですが、任務を着実にこなしていく中 で、徐々に信頼し合うようになっていきます。

それは、爆発物処理・スナイパーから狙撃される戦闘と、敵が見えない戦場において、仲間と協力しなければ達成 できない任務を、反目もありつつ自分ンたちが生き残るために協力し合っていく中で、チームの連帯感が生まれていきます。

ここまでなら普通の戦争映画です が、彼ら爆発物処理班の見えない敵との戦闘は淡々と続きます。その淡々と続いていく戦闘の中で、戦闘だけでなく自分たちの感情にも爆弾を抱えながら、彼ら は戦闘を続けていくことになるのです。

ハート・ロッカー のみどころ

まず始めに、この映画は派手なアクション映画ではなく完全な人間ドラマです。派手な戦争シーンや戦闘が見たいのであれば、ランボーなど他の作品を見ることを勧めます。

しかしながら、この映画の見どころとしてあげるとすると、まず一つは戦闘シーンです。この映画には爆発物処理を行う目の前に敵がある意味いない戦闘 と、銃撃戦の二つがあります。爆発物処理は画面の処理や16mmカメラによる手ぶれ効果から非常に臨場感のある画に仕上がっており、いつ爆発するかわから ない爆弾の処理に慎重を期して臨む主人公たちの行動は、非常にスリリングで、手に汗握るものがあります。銃撃戦においても、スナイパーライフルを使っての 狙撃戦は、遭遇した場面では、自分たちがどこから狙われているのかわからない恐怖と、狙撃主を発見してからも、いつ自分たちの頭をぶち抜かれるかわからな い恐怖と闘いながら、仲間たちと協調し、任務にあたる姿が、何度も書きますが非常にスリリングに描かれています。 画自体は動きに乏しく地味ではあります が、非常に見入ってしまう映像でした。

もう一つの見どころは、映画初期から描かれる、主人公であるジェームズ二等軍曹の戦争ジャンキーぶりと、その内面でしょう。映画では前篇を通して、 ジェームズ二等軍曹の内面が徐々に明らからになっていくように描かれていて、中盤を過ぎるころには彼の狂ったような行動にも一種の共感を覚えることができ るようになります。 しかしながら、ラストに彼が見せる行動は、映画前篇で彼は何も変わらず、一貫して戦争ジャンキーのままであり、彼こそが、戦争自体の 狂気を体現しているような印象を受けることになります。

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