「 ブラッド・ダイヤモンド 」、それは人間の権力と欲望を叶えてくれる 血に染まった至極の宝石

1990年代後半のアフリカ、シエラレオネでの内戦を描いた映画です。このころ、内戦においての資金源の一つが「ダイヤモンド」でした。そのため各 国は、そういった勢力と宝石類を売買することを禁じていたのです。こういった、紛争の資金源に当てられるダイヤモンドを「 ブラッド・ダイヤモンド 」といい、 この映画のタイトルにもなっています。

また、このブラッドダイヤモンドにおいての発掘作業を行っているのは、例えば反政府軍および政府軍が、民を半ば拉致に近い形で引き入れ、発掘作業を 行わせていたという話があります。彼らは当然として戦闘にも参加されられることになるのですが、中には少年の姿があったことも少なくなかったようです。

この映画では、そういったきらびやかな世界に隠されている「血」を主題として取り上げており、単なる戦争アクションとしてだけでなく、社会問題を取り上げる上においても、今なお議論においては例の一つとして挙げられています。

といいますのも、この映画のそういった問題を見る目の鋭さというのが尋常でなく、例えば実際に南スーダンで少年兵として戦った後、英国人のエイドワーカーに救出され、現在はラッパーとして活躍している「Emmanuel Jal」が参加している所からも伺えます。

今まで、きらびやかで美しいというイメージしかなかったダイヤモンドにさえ、「人間の死」という悲しい現実がついて回ってしまっているという事実を公にし、人々に告発するに至ったといっても過言ではないこの映画の功績は、計り知れないです。

ブラッド・ダイヤモンド のあらすじ

内戦が続くアフリカ西部のシエラレオネ共和国。反政府軍に村を襲われてしまったソロモンは、家族を逃がすことが出来た代わりに、自身が反政府軍に捕らえられてしまいます。

反政府軍が資金源としていたのは、ダイヤモンドでした。このダイヤモンド発掘作業の最中に、ソロモンはこぶし大のダイヤの原石を発見してしまいま す。ソロモンは、このダイヤを隠すも反政府軍のボイゾン大尉に見つかってしまい、とっさにそれを大地に埋め、逃走しようとします。

そのときにちょうど、政府軍による攻撃が始まり、その戦闘に乗じて逃げようとするもボイゾンともども捕らえられ、留置場に入れられるのでした。

そのころ、白人傭兵のダニー・アーチャーは、反政府軍に武器を調達し、ダイヤモンドを受け取り、そのダイヤモンドを大手宝石メーカーに売るという裏家業を営んでいました。

しかし、今回は失敗してしまい、ダイヤモンドをリベリアへ密輸している最中に逮捕されてしまいます。ソロモンたちと同じ留置場に入れられたダニーは、ソロモンたちの会話を聞き、そのダイヤをアフリカ脱出の切符にすることを思いつきます。

ダニーは、ブラッドダイヤモンドの実態を調査していたジャーナリストのボーエンの協力を得て、ソロモンたちとダイヤの在り処へ向かいますが、彼らが見る光景は、ダイヤモンドの煌きにはほど遠い、悲しき現実でした。

ブラッド・ダイヤモンド のみどころ

私がもっとも考えさせられたのは、ボイゾンがソロモンの家族の長男を拉致していた件です。長男は最初は子として純粋な姿でしたが、ボイゾンによる洗脳と、麻薬による意識低下で完全な兵士となっていきます。

この姿は、まるでボイゾンそのものなのです。

この話は1990年代の話ですが、もし彼のような少年兵が今もなお救出されることが無い場合、1990年から兵士として戦っていた彼は、普通の子供 として過ごし、普通の大人となるはずだった彼はもう20半ばか30代という計算になります。つまり、少年兵として洗脳され、人殺しの道具とされてしまった 彼が、今度は人を操る側になってしまっている可能性があるという事です。

彼らと戦うのは、私達ではなく兵士です。兵士もそのことは十分に理解していることでしょう。彼らがどのような思いで引き金を引くのか私にはわかりませんし、彼らがそれを語ることは許されないのでしょう。

しかし現在においては、無人機がテロ組織幹部を殺害するような時代になってしまいました。洗脳によって兵士にされてしまった子供を、会議室でコーヒーをすすりながら無人機を操作する人間に殺されるという時代になってしまったのです。

この映画は、少年兵の問題をも真正面から向き合い、表現されている大変意義深いものであると私は考えています。

単に平和がどうとか言うつもりはありませんが、こういった問題を議論したり、考えたりする際にぜひ一度見てもらえたら幸いです。

タイトル ブラッド・ダイヤモンド
オリジナルタイトル:Blood Diamond
監  督 エドワード・ズウィック
出  演 レオナルド・ディカプリオ ジャイモン・フンスー ジェニファー・コネリー
製作・配給会社 ワーナーブラザーズ
公式サイト 公式ウェブサイトの情報は見つかりませんでした。
公 開 日 米国:2006年12月8日 日本:2007年4月7日
上映時間 143分
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