戦争映画の中でも、ブラット・ピットが出演している男臭すぎる映画、フューリーを取り上げて見ました。出演者全員で殴り合いをしてみたり、実際に戦車で生活してみたりして、出演者の士気を高めたそうです。
それだけではなく、銃器や戦車なども緻密に再現されており、男子ならば、心躍らせる映画であることは間違いないです。また、別の側面からは、戦争の悲惨さや、繰り返してはならない、強い誓いが見え隠れしています。ただの娯楽映画としても素晴らしいでっすが、その歴史を知るためにも、重要な映画であると言えます。
フューリー に登場する第2次大戦における火器について
第2次世界大戦の末期の欧州戦線が舞台になっています。ちょうど、1945年4月の設定ですので、ナチスドイツ軍降伏する少し前のお話になっています。「プライベート・ライアン」のように歩兵から目線ではなく、第2機甲師団第66機甲連帯に属する米軍のシャーマン戦車(M4シャーマン)を中心とした物語です。そして、ナチスドイツのティガー1が出演しています。
これは、有名な話で知っている人がいると思いますが、イギリスのボービントン戦車博物館から貸し出された本物の車両となっています。また、そのほかにも、ドイツ軍の車両が出てきます。ヘッツアー、シュビムワーゲン、SdKfz251なども本物の車両が使用されています。また、シャーマン戦車の乗組員が携行している銃もドイツ製が多くなっています。シャーマン戦車の中に、ナチスの紀章がたくさんありますから、ドイツ兵から接収したのだと思います。
中でも、有名なドイツの突撃銃である、stg44と、M3A1グリースガンを携行しています。やはり、米軍の正式採用のM1A1や45ACP・M1カービンなどより性能が良かったと言うことなのでしょうか。また、戦車には、M1919A4機関銃が据え付けられています。これは、50口径のビックマシンガンで、現在も採用されていますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
ノーマン頑張れ!
フューリー(M4シャーマン)を指揮する「ウォーダディ(直訳すると戦争オヤジ)」と、砲手の「バイブル」装填手「グレディ」操縦士の「ゴルド」は、北アフリカ戦線から、欧州戦線まで転戦を重ねてきている歴戦のツワモノばかりです。部隊がほぼ壊滅したような状況でも、フューリー号はなんとかことなきを得て復活を遂げてきていました。ですが、ある日、副操縦士が死亡してしまい、戦闘経験の一切ない、戦車の中も見たことない、タイピストの「ノーマン」が配属されてきます。最初は、実戦経験もないノーマンを全員見下していました。
ですが、そのノーマンも、本物の戦争を目の当たりにして、混乱してパニックなってしまいます。さらには、ノーマンのミスにより仲間の戦車がやられてしまったり、命令を聞かなかったりします。
ですが、時間が経つにつれて、ノーマンは、その副操縦士として、実力を発揮していきます。ウォーダディも何かと、そんなノーマンを気にかけます。そして、ついに、シャーマン戦車にとって、一番恐ろしい敵である、ティガー戦車と遭遇してしまいます。次々と仲間の戦車がやられますが、なんとかティーガー戦車をフューリーが討ち取ります。ですが、残り1両となってしまった、フューリーですが、地雷にやられて動けなくなってしまいます。
そんな中、ナチス最大の特殊部隊である「SS」の300人を超える部隊が、フューリーに迫っているのでした。
ドイツ軍重戦車ティーガー戦車は本当に強いです
ラストのSS大隊との戦闘シーンも見ていて、手に汗握る部分があることはります。ですが、実はそこのシーンよりも更に良い見所があります。
やはり、戦車メインの戦争映画ですから、ティーガー戦車との対決の場面、やはりここは外せませんし、一番の見所であると思います。ティーガー戦車が、森からエンジン音を響かせて出てくるシーンがあります。本当に、ティーガー戦車のエンジン音なんだと、本当に鳥肌ものです。ティーガー戦車の装甲はなんと、100㎜あります。それに対してシャーマン戦車は64㎜程度しかなく、タイガー戦車は、フューリーの主役戦車であるシャーマン戦車に比べて約2倍近くも分厚くできています。
もちろん、主砲もドイツ軍戦車とアメリカ軍戦車では大きく違いがあります。タイガー戦車は88㎜ksk 36L/56砲を備えていますが、シャーマン戦車は76.2㎜M1A2L/55 砲です。
その、ティーガー戦車に、シャーマンの砲弾が当たりますが、跳ね返ってしまいます。なんとも恐ろしいシーンです(実際は、凄すぎて、ちょっと笑ってしまいます。
威力で言えば、ティガー戦車が放った砲弾が、シャーマン戦車を少しかすめただけで、戦車の乗員バラバラになってしまうほどの威力を有しています。本当に、ティガー戦車がすごかったことがわかるシーンですね。映画では最初、3両のシャーマン戦車で戦いを挑みましたが、最後は、フューリーだけが残り、ティーガー戦車の唯一の弱点である、後ろから砲撃しなんとか、ティーガー戦車を撃破する事に成功しています。
兵器マニアも納得できる戦争映画「 フューリー 」
この戦争映画「 フューリー 」を撮影するに当たって、ブラット・ピットや他の出演者達は当時の軍隊と同様の生活をすることで、映画の中に、リアルな戦場と戦車内のやり取りを再現する事に成功しています。この軍隊式合宿は出演者のみならず、スタッフやエキストラまでをも巻き込んだ大掛かりなもので、撮影会場は戦場を再現したヒストリカルイベントの会場と見間違う様子を呈していたと表現されています。
また、映画の撮影にあたって集められた小道具や大道具などは、実物の軍用品を優先して収集されて使用されています。ブーツからマガジンポーチのひとつに至るまで、専門知識を持つスタッフとひとつひとつ時代考証を重ねた結果が、戦争映画「 フューリー 」のひとつひとつのシーンで光っています。
これらの経験と、戦争映画「 フューリー 」に対する出演者とスタッフの思い入れが、他の戦車がメインの映画では再現されにくかった、戦車のための戦争映画の成功に繋がっています。
タイトル |
フューリー オリジナルタイトル:Fury |
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監 督 | デヴィット・エアー |
出 演 | ブラット・ピット |
製作・配給会社 | コロンビア映画 |
公式サイト | http://fury-movie.jp |
公 開 日 | 2014年11月28日 |
上映時間 | 134分 |
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