東京マルイから89式小銃が発売されて約一年。多くの自衛隊ファンがずっと待望して止まなかった『東京マルイ電動ガン 89式小銃 折曲銃床式バージョン』が遂に発売された。本来、自衛隊内では、空挺部隊や機甲部隊など一部の部隊にしか配備されていないので、実際の配備数は極めて少なくなっている。そんな89式小銃 折曲銃床式バージョンだが、そのフォルムが醸し出す『エリート』的なスタイル性に魅入られている折曲銃床式バージョンのファンはとても多い。そんなファンの気持ちを製品化してリリースしてくれたものが、7月5日発売の東京マルイ電動ガン 89式小銃 折曲銃床式バージョンである。
89式小銃 折曲銃床式バージョンの為に開発されたロアレシーバー
東京マルイは。今回の89式小銃 折曲銃床式バージョンの発売にあたってロアレシーバーを新規に開発している。これは前作にあたる東京マルイ電動ガン 89式小銃(固定銃床式)を分解した事のある人ならある程度お分かり頂けるとは思うが、 89式小銃(固定銃床式)のストック内部には剛性を出す為にロアレシーバーから伸びた大きなインナーフレームが存在する。
89式小銃 折曲銃床式バージョンでは、このインナーフレーム部分が物理的に内蔵する事が不可能であり、また、その場所には折曲銃床部との接合部分を構成するパーツを取り付ける必要があった。
そこで比較的強い力が集中してしまう部分だけに、十分な強度を確保する為に、新たに新しいロアレシーバーを設計からやり直して、剛性を出すための新設計で89式小銃 折曲銃床式バージョンの新発売に対応している。
そこで入手したばかりの 89式小銃 折曲銃床式バージョンを少し乱暴に構えてみたが、グラつき感や歪み感はまったく感じることはない。89式小銃 折曲銃床式バージョンを非常に強く上下左右に振り回してみても、同様にがつしりとした固定感で、グラつきを感じることはなかった。ちなみに、非常に 乱暴かつ力強く自分の肩にストックを押し当てても同様であった。
89式小銃 折曲銃床式バージョンのロアフレーム部とストック部の接合部分においては、歪みのない非常に精度の高い加工が施されている。ロアフレーム部とストック部の接合部分の剛性は、恐らく固定銃床式と同等の強度を有していると言っても過言ではないだろう。このあたりはすべて金属パーツで構成されているので、サバイバルゲームなどの激しい使用にも強度的な問題はない。
89式小銃 折曲銃床式バージョンのストックを 折り曲げた際には、折り曲げた状態でロックされる事がない。これは実銃の89式小銃と同様のボールジョイント式なので、折り曲げた状態でストックをロックする事はできないのだ。
ストックを「パカパカ」と伸ばしたり畳 んだりとしてみるが、スムーズな動きでストレスは感じることはない。ストックの完全に伸ばした時は、「カチッ」とロックが作動する音と同時にストックが完全に固定される。駐屯地で触ったことがある本物の「89式小銃折曲銃床式」の同じ感触がここにはある。なんとも不思議な感覚だ。
ストック部分を触っていて気になる点がひとつあった。おそらく実銃の89式小銃も同様など思われるが、東京マルイ性89式小銃 折曲銃床式バージョンのストックを折り畳んだ状態にすると、銃のフレーム部分と折り曲げられたストック部分の隙間は殆どない。実測してみると約1センチ程しかなかった。これはちょうど人差し指の幅くらいだろうか?これでは、東京マルイから別売されている「イラク派遣部隊用セレクター」は、ストックを折り畳んだ状態であればストックと干渉してしまう。実際に「イラク派遣部隊用セレクター」と取り付けてみたが、ストックが完全に折り畳めずに、すこし開いた間抜けな感じになってしまった。「イラク派遣部隊用セレクター」の取り付けを予定している人は注意が必要だ。
89小銃の基本的な電動ガンとしての構造性能は従来と同じで変更はないので、こちらのレポートを参考にしてほしい。
電動ガン89式小銃に折曲銃床式バージョンにプチカスタムを施す
前回の東京マルイ電動ガン89式小銃(固定銃床式)を購入した際に、実はRIGHT社から発売されている『八九式小銃金属被筒』(¥12600)を購入していた。ちょっと高額なパーツだったので大事にしまっておいた訳だが、今こそ電動ガン89式小銃に折曲銃床式バージョンに取り付けるべき時だ!と倉庫から引っ張りだして装着する事にした。
取り付け作業を始めると、製品の個体差せいか、意外と取り付け難い・・・。純正のハンドガートの取り付け要領では上手く取り付けられない。レール位置やピン穴などの位置が とてもタイトに作られている。
力いっぱい押し込む事でなんとかハンドガードを電動ガン89式小銃に折曲銃床式バージョン本体の溝に乗せる事ができたが、ハンドガード・ピンの中心が正確に合っていないようで、きちんと最後まで挿入できない状態になってしまった。これは取り付けに少し加工作業が必要になるかもしれない。この状況では、バッテリーの交換にも一苦労な状況になってしまうので、なんとか改善する必要がある。
『八九式小銃金属被筒』の取り外しと取り付けにこれほど力と時間が必要になるとサバイバルゲームでのスムーズな使用は困難だ。しかし、取り付けには大きく手間取ったものの、やはりこの『八九式小銃金属被筒』の雰囲気がとてもよく、電動ガン89式小銃に折曲銃床式バージョンにとてもマッチしている。なんとなく重量も増加したようか感じも受ける。射撃性能にはなんら寄与しないが、見た目だけのクールなアイテムが『八九式小銃金属被筒』なのである。
『八九式小銃金属被筒』を取り付けた後は、マガジンの残弾確認窓のところにある数字にホワイトマーキングを入れてみた。方法はとても簡単。クレヨンのホワイトを塗り込んで、その後乾いた布でふき取るだけ!といった低コスト・誰でも・簡単な3拍子揃ったプチカスタムだ。
クレヨンのふき取り方に少々コツが必要で、左右に拭い去ろうとすればクレヨンが伸びてしま い全体に広がって汚くなってしまう。そこで付着したクレヨンを摘み上げるように拭き取ると結構上手く仕上がる。
出来上がりが気に入らない場合はシリコンオ イルを吹き付けてふき取ってしまえば綺麗に痕も残らないので安心だ。マガジンにちょっとホワイトを入れるだけで、グッグッとデティールが良くなったように見える。簡単に出来て、やり直しが可能なプチカスタムなので、ちょっとホワイトを入れてみるのも良いかもしれない。
東京マルイから発売された89式小銃シリーズは、固定銃床式と折曲銃床式の2つの小銃が発売となった。東京マルイからは今後どのような自衛隊小火器が発売されるのだろうか?期待と夢が膨らむばかりである。
※一部未修正の文章が掲載され、誤解を与える内容となっておりました。ご指摘を頂いた箇所は2007/07/09に修正UP致しました。大変ご迷惑をお掛け致しました。ご指摘を頂いた方々にはこの場を借りてお礼申し上げます。
フォトギャラリー
収集データー
本製品データー | 実銃データー | |
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名 称 | 89式小銃 折曲銃床式 |
89式小銃
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メーカー | 株式会社 東京マルイ |
豊和工業
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主要材質 | 耐衝撃性ABS,Zn,Fe |
—
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銃身長 | — | — |
全 長 | 916 mm | 916mm |
重 量 | 約3300g | 3500g |
口 径 | 6mm | 5.56mm |
初 速 | 89.4m/s’ | 920m/s’ |
パワー値 | 0.91J | |
照準具 | オプション | オプション |
パワーソース | 電 動 | 装 薬 |
給弾方式 | 130/300連マガジン その他 | 30・20(20発弾倉使用時) |
発射速度 | — | — |
発売日 | 2007年7月5日 | |
撮影日 | 2007年7月8日 | |
購入店 | 通信販売で購入 | |
実売価格 | 33,670円(諸費税別) | |
ポイントスター |
★★★★★
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外部リンク