テリー・ジョージ監督の原作「父の祈りを」の脚本家)によるこの物語は、主人公のホテルの副支配人ポールの実際に合った出来事として、たった10年 前に起こった、国連が平和維持軍を派遣しながらも無力に終わった「国連最大の汚点」としてのむごたらしい史実をじっくりと検証する。
彼は、オスカー・シン ドラーよろしく、最大限のコネを使って自分の身内を救おうとし、結局は殺される運命にあったツチ族1200人の命を救う。ルワンダの虐殺は根の深い問題で 虐殺の背景としては長年に渡る民族対立、政治対立(フツ+フランスVSツチ+ウガンダ)があるが、ジオでは民衆の憎悪を掻き立てる民族主義プロパガンダの 影響が非常に大きかった。
ホテル・ルワンダ のあらすじ
ア フリカのルワンダで1994年に実際に起きた大量虐殺の危機から人々を救った、実在のホテルマンの勇気と良心を描いた感動ドラマで1994年にルワンダの 首都キガリの高級ホテル「ミル・コリン・ホテル」で働く支配人のポールは順調に仕事をこなしていたが、ある晩ホテルからの帰宅途中に街の方で火の手が上 がっているのを発見する。1994年、アフリカ・ルワンダ共和国。この国では長きにわたり植民地化された歴史の中でフツ族とツチ族が敵対しあっていた。そ して大統領の暗殺を機にフツ族の民兵によるツチ族の虐殺が始まる。高級ホテル「ミル・コリン」の支配人ポールははフツ族であるが妻のタチアナはツチ族で あった。
家族と逃げてきた多数の隣人を救うためフツ族の兵士たちと取引をしたポールはどうにか事なきを得るが全員ミル・コリンで孤立状態に なってしまい…民兵による虐殺は次第にエスカレートしていきミル・コリンはさながら難民のシェルターのようになって行く中国連軍が到着する。しかし国連軍 は外国人のみを救出しルワンダ人をホテルに置き去りにしてしまう。
ホテル・ルワンダのみどころ
ルワンダの虐殺は実際に 1994年に起きています。長年に渡る民族対立、フツとフランスVSツチとウガンダがあるが、この映画の中で描かれているカンボジア内戦では何ヵ国もの国 が介入していたのに対し、ルワンダ民族紛争では介入どころか多くの国が実際にはルワンダを見捨てたという事実が良く描かれているのですが、この映画の見どころとしてはこの映画には虐殺などのシーンは長く見せずに人間ドラマでこの映画は人間の美しさと醜さをうまく表現していると感じました。
およそ2時間という映画の中に虐殺に怯えて逃げてくる人間の恐怖や人の命に対する尊厳などが上手く描かれています。そして印象に残ったシーンとしては映画の中で国連軍の大佐ニック・ノルティーがポールに向かって
「判らないのか?お前達は救う価値がないと思われているんだ!黒人で、アフリカ人だからさ!」
と 怒鳴るシーンがありますが、その一言が彼を多くの人たちの命を救う行動に移させたのかと思わずにはいられない位でした。その後のポールの表情も切なくて印象に残ってます。
その後大国はルワンダを見捨てていく状況の中で、ホテルの支配人ポールが大切な自分の家族と殺戮から逃れてホテルまで逃げてきた数多くの 人たちの命を救うために色々とかくまった人たちを助けるために知恵を振り絞っていく姿に、人間が根源的に持つ優しさを感じずにはいられません。
虐殺する者と救済する者。人間が持つ対比的な醜さと美しさ
この映画には虐殺などのシーンは長く見せずに人間ドラマでこの映画は人間の美しさと醜さをうまく表現していると感じました。およそ2時間という映画の中に虐殺におびえる人間の恐怖や人の命に対する尊厳などが上手く描かれていて感動の余韻が後まで残る映画ではないだろうか。
大 統領の暗殺を発端に政府軍とフツ族がツチ族の虐殺を始めたシーンから戦争によって壊されていく様子が、そして兵士から逃げ惑う人々の心の辛さと恐怖感が画 面を通して伝わってくるような気がします。裕福なホテルマンのポールは初めは自分の家族だけを救おうとしていたのですが、この映画は今の何不自由なく暮ら している平和ボケした日本人にこそ見てもらいたい作品です。
平和に暮らしている日常というものが、戦争によっていとも簡単に壊されてしまう状態が非常に分かりやすく描かれている映画ではないでしょうか。
タイトル | ホテル・ルワンダ |
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監 督 | テリー・ジョージ |
出 演 | ドン・チードル |
製作・配給会社 | メディア・スーツ |
公式サイト | 公式ウェブサイトの情報は見つかりませんでした。 |
公 開 日 | 2004年 |
上映時間 | 上映時間の情報は見つかりませんでした。 |
著作権情報 | 122分 |