R/C 自衛隊風『軽装甲機動車』こと『Ultimate Fighter』

先月くらいの話。ヤフーオークションを巡回していると何処かで見た事があるようなラジコンが出品されていた。『これって自衛隊の軽装甲機動車じゃな いの?』と思いよくよく写真を見ていると、銃座にはM2モドキ機関銃4連装銃座がついているし、しかも回転までする模様。『なんだ、モドキかよ』とその時 はそのままスルーしてしまった。

しばらく後、オークションを巡 回する度にこの『軽装甲機動車モドキ』がどうしても目に入ってしまう。しまいにはウオッチリストにまで入れてしまう始末だ。『ふむふむ、結構大きいのね』 とか『1/6フィギアを一応乗せれるのか』など妄想するようになっていった。ここまで来ればもうなにも止めるものはない。入札あるのみである。

落札してから2日後、商品が届いた。予想より遥かに大きい外箱だ。『ちょっとデカすぎだな。』全長が60cmくらいあるのである。バイク通勤の僕では、事務所まで持っては行けない。とりあえず、物欲神経は全快なのでこの場で空けてしまう事にした。
外箱から化粧箱を出すのにも一苦労。化粧箱からも同様で、なかな軽装甲機動車モドキは出てこない。2人で箱から出して見た感じが、『でか過ぎてどこに置くの?』といった心配だった。全長は約79cm、幅35cmのビックスケールである!

値段の割にはよく出来たデティール

中国製と聞いていたし、値段も値段なので再塗装をも覚悟はしていたが、意外な事にツヤ消しODだった。ラジコンには多いテカテカした塗装ではないの で軍用車両としての重量感は満点だ。足回りもクッションがキチンと装着されていて悪路での走破性の高さを感じさせてくれる。タイヤには適度に汚れ塗装まで されており、雰囲気はバッチリ!

付属されていた英文の説明書に よれば、ヘッドランプが点灯したり、クラクションが鳴ったりすると記載されてあった。『ほんとかな?』とヘッドランプをよく見てみると、キチンと別パーツ で構成されている。テールランプも同様の加工が施されていた。ドアやボンネットは開閉しない一体モノだったが、スミ入れを施してあるのか別パーツ構成風に 見える。こういった可動部分の多さや仕上げの細かさがこの高機動車モドキのデティールを良く感じさせる一因になっている。

非常に残念な事だが、これは自衛隊の軽装甲機動車のR/Cではない。雰囲気は・・・、そう雰囲気はまさに軽装甲機動車。とくに車体のデザインは完全に軽装 甲機動車なのだが、装着されているあらゆるパーツとパーツの装着位置が軽装甲機動車とは異なっていた。これが軽装甲機動車モドキになっている原因と思われ る。これらを外してしまえば、より自衛隊の軽装甲機動車に近いものに生まれ変われるかもしれない・・・。とりあえず、M2の銃座は絶対いらないよね。

子供達の熱い視線の中でテストラン

付属の9.6Vバッテリーを充電して早速近所の公園へテストランへいった。平日の昼3時頃とあって公園は幼稚園帰りの子供達の姿がチラホラとある。そんな 平和な午後の公園へ、大きなラジコンを両手に抱え、カメラとビデオを持ったオヤジが登場である。若奥様たちの視線がとても厳しい。

厳しい視線を背に受けながら、ラジコンの電源を入れてプロポのアクセルをゆっくりの上に倒してみる。なかなか動き出さない。『あれっ』と思いアクセルを全 快にした途端、『ブロロロッ』と走りだした。どうやら、スイッチ方式らしくスピードの調整は不可のようだ。それよりもラジコン本体に内臓されているスピー カーから録音したエンジン音が結構な音を出している。遠くから見ている子供達は興味深々でラジコンを見つめている。が、お母さん方の視線は冷たいままだ。 前後、左右、クイックターンなど、タミヤのグロスホッパーで鍛えた腕前を子供達に披露する。プロポには操作系以外のボタンが幾つかついている。説明書にも あったクラクションや銃座の作動スイッチなどだ。銃座などは回転しながらピカピカ光るし、ヘッドランプも点灯する。クラクションまで鳴らしてやった。いろ んな機能に子供達はてんやわんわの大騒ぎである。

子供達の奇声を遠くに聞きながら、ラジコンを操縦する僕の頭の中では既に『軽装甲機動車モドキ』は『陸上自衛隊軽装甲機動車』に脳内変換され、砂場 を走らせてはイラクサマーワ、草地を走らせては富士演習場と子供の中に混じって子供になっていた。しかし、現実は惨いものである。下の方にあったミサイル のアイコンが書いてるボタンを押した時、僕の中で脳内変換していた『軽装甲機動車』が一瞬で『こどものおもちゃ』に成り下がってしまった。なんとボンネッ トが開き、ミサイルの発射音が『シュパーシュパーシュパー』とするではないか!おまけに赤いランプまで点滅する始末である。僕以外の子供達はこの機能にお おはしゃぎ。いつのまにかギャラリーに加わっていた若奥様も『あーけんちゃん。ミサイルだよ〜』とはしゃいでいる。

僕の脳内変換された陸上自衛隊高機動車は一瞬のうちに消え去ってしまった。

買うならご注意を!

楽しいですけどね。マルイの戦車シリーズみたいに飾る程のデティールでもないし、自衛隊の軽装甲機動車にまでデティールアップするのには少し手間がいるかと思います。なによりデカ過ぎて飾れないと思いました。

またラジコンとしても中途半端で、スピードの調整はできないし、左右へのターンも機敏ではありませんでした。でもヘッドランプやクラクションは意外に面白かったですね。ただ走らせて楽しむのであれば、面白い商品だと思います。

一通り撮影したあとは、子供達に貸してあげていたんですけど、各パーツの強度が弱いので縁石に当てたりしてバンパー折れてました。子供は容赦ないですね。

値段の割には遊べる『軽装甲機動車モドキ』ですが、ザイズが大き過ぎるのでご購入の際にはご注意を。写真で見るよりはるかにデカいですよ。たぶん再販とかはないので、売り切ったら再入手は難しい商品ではあると思いますヨ。興味のある人はヤフオクで検索してみて下さい。


フォトギャラリー

収集データー

本製品データー 実銃データー
名  称 Ultimate Fighter
メーカー 不明/中国製
主要材質 合成樹脂 その他
銃身長
全  長 790mm
重  量 3600g
口  径
初  速
パワー値
照準具
パワーソース
給弾方式
発射速度
発売日 不明
撮影日 2006年6月13日
購入店 ヤフーオークション
実売価格 8,190円(消費税込)
ポイントスター
★★☆☆☆

外部リンク

Wikipedia(軽装甲機動車)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください